村木厚子の経歴や現在は？冤罪成立は名探偵コナンのおかげ！

2024年の都知事選で、現職の小池百合子都知事がなかなか出馬表明しなく、その代わりに

元厚労省事務次官の村木厚子氏を後継指名するという噂が流れています。

過去に冤罪事件もあった村木厚子氏。一体どんな方なのか経歴などまとめてみました。

村木厚子さんの経歴は？

ここでは村木厚子さんの経歴について調べてみました。

村木厚子さんの幼少期から大学まで

1955年12月28日生まれで、高知県出身です。

幼い頃は、本人曰く、とても人見知りで対人恐怖症（本人談）の読書が好きな少女だったそうです。
学校では図書館によくいることが多かったそうです。

自由な校風に憧れた、土佐中学校・高等学校に入学。髪形は完全に自由で、靴も決まった色さえ守れば何でもよい、という学校だったそうです。

先生は「成績落ちてるぞ」「進路はどうするつもりだ」はほとんど言いませんでした。でも、放任や無関心ではなく、常に気にかけてくれていて、何かあればいつでも相談に乗ってくれるような方々だったそうです。

卒業されてからは、高知大学文理学部経済学科に進学。
大学卒業後の1978年に、労働行政を所管する労働省に入省されました。

その時の国家公務員採用上級甲種試験では、高知大学からの合格者は村木厚子さんだけだったそうです。

※労働省は、2001年（平成13年）に厚生省と統合し、現在の「厚生労働省」となりました。

官僚になってからは、村木厚子さんは福祉に力を入れる

労働省が厚生省と統合され、厚生労働省となってから、旧労働省出身は少数派になってしまっていたそうです。

しかも村木厚子さんは事務処理能力や、頭の良さ、法令知識などが特に目立つような存在ではなかったようで、誰もが認める次官候補や、エースと呼ばれるタイプではありませんでした。

しかし、高く評価されているところがあります。

このことが調整型官僚としてとても有能であると評価されていました。

また、障害者問題をライフワークとし、人事異動で担当を離れても祉団体への視察を続けるといった真面目な姿勢も高く評価されていました。

2008年には、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長に就任することになります。

村木厚子さんの冤罪事件（障害者郵便制度悪用事件）

実は結構ややこしい事件となっていますので、ざっくり要約しますね！

逮捕から一時保釈まで。

2009年6月。社会・援護局障害保健福祉部 企画課長の時でした。

自称障害者団体「凛（りん）の会」に偽の障害者団体証明書を発行し、障害者団体向けの郵便料金の割引制度である「心身障害者用低料第三種郵便物制度」を悪用したとして、逮捕されてしまいました。

なんと約100億円単位の不正減免です。いろんな会社も摘発されました。

逮捕にあたったのは、大阪地方検察庁 特別捜査部長の大坪弘道や副部長の佐賀元明の捜査方針のもと、虚偽公文書作成・同行使の容疑で、主任検事の前田恒彦により逮捕された。

逮捕から5ヶ月が経過した2009年11月。

保釈請求が認められ、村木厚子さんようやくが解放。保釈後の記者会見では弁護士、厚労官僚の夫も同席して容疑事実を強く否定し、無罪を主張していました。

無罪判決。無罪のきっかけは、名探偵コナン。

2010年9月10日、無罪を訴えた村木に対して大阪地裁は無罪判決となりました。

村木厚子さんが無罪判決への真実を見つけたのは、名探偵コナンに影響された考え方にあるそうです。

コナン君は常に冷静で、思い込みで行動しません。誰かが殺されて、そばに血だらけのナイフを持った男が立っていても、「刺したところを見た人がいないのなら、彼が殺したとは証明されない」と言う。思い込みをなくして、常に新鮮な目で物事を見ようとするんです。

私もコナン君になり切って捜査報告書を読み込んだら、2度目に目を通した時に検察側の矛盾が見つかった。無罪判決はコナン君の教えのおかげです（笑）。

日経クロスウーマンより抜粋

具体的に「あれ？」と思ったのは、大阪拘置所で開示された捜査報告書に目を通していた時。着目したのは、データファイルの保存日でした。

部下が作成した偽の証明書データの最終保存日が、私が彼に指示をして証明書を作成させたという検察側の嘘のストーリー上の日付より前だったそう。これが無罪判決へのきっかけとなりました。

本当に小説や漫画のような展開ですよね。さすが新一ね！

無罪判決下った同じ日に、朝日新聞は本事件の捜査を担当した主任検事の前田恒彦が証拠改竄を行っていたことを朝刊でスクープします。

同日夜、主任検事の前田恒彦は証拠隠滅の容疑で検察官に逮捕されました。

前田恒彦は村木厚子さんを逮捕した人です。

また、前田恒彦の上司に当たる特別捜査部長の大坪弘道や副部長の佐賀元明は、前田恒彦の故意の証拠改竄を知りながら隠したとして、犯人蔵匿の容疑で逮捕されました。

厚労省へ復帰後は、内閣府へ出向します。その際の担当は、以下のようになります。

• 青少年育成
• 少子高齢化
• 犯罪被害者対策
• 自殺対策
• 障害者施策
• 待機児童ゼロ特命チーム事務局長（菅直人内閣総理大臣 時代）

もともと障害者問題をライフワークにされていただけに、福祉関係に力を入れてこられているのがよくわかりますね。

2012年9月10日。厚労省へと復帰。

2013年07月02日。厚生労働事務次官に就任。女性の事務次官就任は、松原亘子労働事務次官（当時）以来、16年ぶり2人目という快挙になります。

2014年10月01日に事務次官を退官されました。

村木厚子さんの現在。若草プロジェクトとは

様々な企業や法人での理事や会長をされていますが、特筆すべきは「若草プロジェクト」立ち上げかと思います。

昨今の不安定な社会情勢の中、貧困・虐待・DV・性的搾取・育児ノイローゼ・いじめ・薬物依存などに、多くの女性が苦しんでいます。

中でも若年女性については、これまで法律・制度の狭間で置き去りにされがちでした。
彼女たちの生きづらさや抱える問題に対しては、多くの偏見・誤解があります。

また彼女たちの姿は表に見えづらいことから、十分な支援が届いていません。
「誰一人取り残さない」ためにも、今こそ、若年女性の問題に向き合うことが必要です。
彼女たちに支援を届けるために、私たちは「つなぐ」「まなぶ」「ひろめる」活動を行っています。

若草プロジェクトHPより

若草プロジェクトが開設した「まちなか保健室」というものがあります。

「ふらっと立ち寄れて困った時には相談できる。何もしなくても、ゆっくりするだけでも大丈夫」というスタンスで、困難を抱える若い女性を支援する活動をされています。

拘置所で刑務作業をしている女性を見たとき、驚きました。

若い人がたくさんいて、みんな真面目に働いていました。なぜこんな人たちがここにいるのだろう？そう思って調べると、元々障害などのハンディキャップがあったり、親さえ頼れず一人で頑張る中で風俗やクスリに引きずり込まれてしまったりなど、生きづらさを抱える女性が多いという事実に直面しました。

　生きづらさを抱える女性が犯罪に巻き込まれる、死を選ぶ、そうなる前にできることはないか？このような思いから、「若草プロジェクト」を立ち上げました。

若草プロジェクトHPより・村木厚子さんコメント抜粋

自身が逮捕された経験もあり、その際に出会った人たちとの交流がこの活動のきっかけになったのかと思います。

情報や数値だけでの判断ではなく、実際にその場で見ているからこそ、本心からなんとかしたいと思っての行動なのでしょう。

厚生省を退官されてからも、社会福祉のために活動され続けているというのはすごいことですね！

まとめ：村木厚子さんの経歴や現在・コナン好きについて

村木厚子さんがどんな人か、また冤罪事件に関しても調べてきました。

障害者をライフワークにということから始まった福祉の仕事の裾野を広げつつ、今もなお活動されていることや、冤罪事件内でも、しっかりと無罪を勝ち取った芯の強さがある、すごい方だと思いました。

2024年の東京都知事選でも小池百合子（現職知事）が推薦？という憶測が出ていていますが、これだけ優しい方だと東京はもっとよくなるのではとも思えました。

もし出馬されたら、応援したいと思います！！！